DIARY :: AROUND THE CORNER :: 20101218001
戦略構築の視点から闘莉王選手の言葉を考える
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年末になると「今年の流行語」などが話題となりますが、私にとって、今年最も印象に残った2つの言葉のうちの1つが、田中マルクス闘莉王選手(名古屋グランパス所属)の、「ヘタクソにはヘタクソなりの戦い方がある」という言葉です。今年のワールドカップでは、日本代表チームは1次リーグを突破するという成果を収めたわけですが、それを可能にした、その出発点になったのが、彼のこの言葉だったように思います。この言葉には、サッカーにおける世界最高の舞台となるワールドカップという「場」において、「外部環境」となる他国の選手やチームをどのように認識し、「内部環境(=内部資源)」となる自分たち個人やチームをどのように認識するのか、という、戦略構築において二本柱となる必要不可欠な視点があります。その視点において、自分たちを含めた状況を先入観や予断を排して俯瞰的に眺めて、その中で相手や自分たち自身を的確に位置付けることができたということが、その後のチームの、「具体的な戦略・戦術・組織・人材を考える」「それを実行する」という真摯な行為・努力を実りあるものにしたように思われます。他にも、この言葉は、上記のような戦略構築における常識的・定石的な見方に加えて、(1)できるだけ上位のレイヤーにおいて、確かな立脚点を見出す
→ その立脚点が、有効な、個別的・具体的な戦略・戦術を決定する(2)個人的・組織的・内部的な「タブー」に向き合い、その「タブー」を乗り越える
→ それにより、利点(=強み)が明確になり、チャンス(=機会)が生まれる可能性がある(3)本質を捉えた認識に基づく言葉は、「客観的」な「分析」としてだけでなく、
「主観的」な「思い」として、内部化・共有化されていく
→ 組織が一体化する・組織の創造性を引き出すということを教えてくれているように思われます。
※ただ、一人のサッカーファンとしては、戦略構築の視点において示唆に富む闘莉王選手のこの言葉は、やはり、 ワールドカップという目前の短期的な課題に対応するための、緊急避難的なものであったと思いたいですね。 おそらく、他の多くのサッカーファンの方々と同様に、日本代表チームには、今回のような守備的なサッカーよりも、 サッカー的な悦楽に満ちた、より攻撃的なサッカーの実現を目指して欲しいとの思いがあります。 そのために、より「長期」的な視点から、「戦略」的な取り組みがなされることを期待したいです。
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→ その立脚点が、有効な、個別的・具体的な戦略・戦術を決定する(2)個人的・組織的・内部的な「タブー」に向き合い、その「タブー」を乗り越える
→ それにより、利点(=強み)が明確になり、チャンス(=機会)が生まれる可能性がある(3)本質を捉えた認識に基づく言葉は、「客観的」な「分析」としてだけでなく、
「主観的」な「思い」として、内部化・共有化されていく
→ 組織が一体化する・組織の創造性を引き出すということを教えてくれているように思われます。
※ただ、一人のサッカーファンとしては、戦略構築の視点において示唆に富む闘莉王選手のこの言葉は、やはり、 ワールドカップという目前の短期的な課題に対応するための、緊急避難的なものであったと思いたいですね。 おそらく、他の多くのサッカーファンの方々と同様に、日本代表チームには、今回のような守備的なサッカーよりも、 サッカー的な悦楽に満ちた、より攻撃的なサッカーの実現を目指して欲しいとの思いがあります。 そのために、より「長期」的な視点から、「戦略」的な取り組みがなされることを期待したいです。
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